佐藤工人のこけし【南部系】

どうもこんにちは、てまりりです。

今回は岩手県花巻市の南部系こけし、佐藤忠雄工人のこけしをご紹介します。


南部系こけし佐藤工人のご自宅へ…

まず、南部系こけしの(その中でも佐藤工人の)特徴はというと…

父の佐藤英吉が及位の佐藤文六の弟子であったことから木地系列は肘折系文六系列に分類される。一方で英吉の祖型となった照井音治のこけしは青根の流れを汲み、胴模様も遠刈田系に近い。ただ南部系の様式を取り入れたキナキナ式の頭の嵌め込みを採用し、また産地が南部の文化圏であることから、今日では照井音治も、そしてその型を継いだ英吉、忠雄も南部系に分類されることが多い。

引用元:http://kokeshiwiki.com/?p=7663


佐藤工人のこけしは遠刈田系の模様と似ているようですね。

ですが、南部系といえばなんといっても”キナキナ式”と呼ばれるゆらゆらの首が大きな特徴。佐藤工人のこけしは南部系のこけしとして有名です。


この日、南部系こけしを手に入れようと、宮沢賢治博物館のすぐそばにあった工房 木偶乃坊(デクノボウ)さんを訪ねてみたところ、まさかのお休み…

なんとかして、南部系こけしを手に入れたい!!!ということでググって調べまくった結果、

佐藤忠雄さんのご自宅を発見したのです…笑

※個人情報ですので、住所は割愛させていただきます。


電話にて「今から行ってもいいですか?」とお伺いしたところ、どうぞと快くお返事いただき、大変感謝感激しながらご自宅へ。


佐藤忠雄さんと奥様が迎えてくださり、なんとこけしを選ばせていただくばかりでなくコーヒーやお菓子までいただき、1時間ほどいろいろなお話を聞かせていただきました。

こんなにたくさんのこけしの中からどれかなんて、選べません!!!笑

なかなか決めることができませんでした。。。

佐藤工人はこけしさんだけではなく、だるまなどの創作もされているようです。


通していただいたリビングにはたくさんのトロフィーが飾られ、佐藤工人のこれまでの工人人生がどんなものだったのかを物語っているようでした。

昔のアルバムも見せていただき、初めてお会いするのに親戚の家へ遊びに来たような、不思議な気分でお二人とお話をしていました。

こちらはこの日に佐藤工人からいただいた写真。

南部系こけし、それも佐藤工人の伝統絵柄4種の違いがわかりやすいようにといただきました。


いろいろな話をしながら、こけしを創ってときに一番難しいのはどの作業なのですか?とお尋ねしたところ、

「やっぱり絵付けだね。特に顔。みんなが寝静まった丑三つ刻に集中して描くんだ。そのひとの魂が宿るからね。」

とおっしゃっていたのを、今でもよく覚えています。


確かにこけしは、同じ工人さんから生み出された同じ顔・同じ絵柄のこけしでもどこか違って、それをよくよく見比べながら選ぶのも醍醐味だとわたしは感じていたからです。

(こけし好きの皆さんはきっと誰でもそうですよね笑)


工人さんが何をながらこけしを創っているのかを直接聞くことができて、とっても貴重な経験となりました。


帰りはお二人して、見送ってくださいました。

お庭にいた二匹の可愛らしい秋田犬たちも一緒に。



この日に76歳だとおっしゃっていた佐藤工人。どうか1日でも長く多くのこけしを生み出してほしいなぁと勝手ながら思ってしまった時間なのでした。

てまりうた

日々いろいろ起きたことを備忘録として綴ります。

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